ニューヨークを中心に活動中のトロンボーン奏者マイケル・デイヴィス著(作曲)のウォームアップ教本「15 MINUTE MARM-UP ROUTINE」です。ほとんどの生徒さんに取り組んでいただいており、私も毎日この教本でウォームアップを行っています。
内容は、ロングトーン、タンギング、リップスラー、スケールなど極めて基本的なメニューですが、この教本が画期的なのは、M.デイヴィス氏自身の模範演奏と伴奏(カラオケ)CDが付いているところ。オシャレなフュージョンタッチのサウンドをバックにウォームアップするという、今までありそうでなかった教本です。 単調で機械的になりがちなウォームアップをカラオケをバックに演奏する事によって、音楽的な意味合いを持って練習できます。また、カラオケに合わせるという事は、常にピッチとテンポ、そしてコード感、サウンド感を意識する事になるので、とても実践的なトレーニングになります。 中級レベル以上の生徒さんには、まずこの教本から取り組んでいただく訳ですが、レッスンの最初にざっと演奏を聴かせてもらえば、生徒さんの抱えている奏法の問題点、クセなどが非常によく分かります。そういった奏法チェック的な意味においてもこの教本はとても優れています。 実際のレッスンでは、この教本で奏法の問題点、クセなどを洗い出し、少しずつ修正していきます。カラオケのサウンドの中に自分のトロンボーンを上手く溶け込ませる、カラオケと一体化するようなイメージで練習することがとても重要です。 また、時々録音をしてみて、カラオケとのテンポ、ピッチなどがズレていないかチェックすることも非常に効果的な練習になります。 全ての練習メニューを問題なく吹けるようになる頃には、確実にトロンボーンの演奏スキルが上がっているはずです。そして、この教本を毎日のウォームアップとして取り入れれば、コンディションの安定化にもつながります。 ——————————————————————— |